住友電気工業が難削材仕上げ加工用工具開発!
住友電気工業は、結合材を一切含まないCBN焼結体であるスミボロンバインダレスを刃先に適用したエンドミルを開発、2020年7月より受注生産を開始する。

近年は、ミーリング加工で航空機産業をはじめとするニッケル基耐熱合金や、高精度焼入鋼金型、Additive Manufacturing(AM)造形材などの難削材を高精度、高効率に安定加工する切削工具需要が高まっている。

こうした需要に対し、住友電気工業は超微粒CBN粒子のみで構成されるCBN焼結体であるスミボロンバインダレスを刃先に適用した「スミボロンバインダレスエンドミル」を開発した。

新たに開発したのは、刃径φ2㎜(R1)以下のボールエンドミルと刃径φ5㎜以下のラジアスエンドミル。
高精度加工用ボールエンドミルは、刃径がφ2㎜(R1㎜)以下のボールエンドミルで、焼入鋼金型の直彫り加工に最適。高精度、優れた仕上げ面を長時間維持する。
また、超々微粒CBN(粒径:数十nm)からなるバインダレスCBN焼結体を刃先に採用。刃先を高精度かつ極めて鋭利に仕上げる独自の高精度研磨技術を開発、採用した。

一方、高能率加工用ラジアスエンドミルは、刃径φ5㎜以下で多刃(刃数例:φ5㎜=16枚刃、φ2㎜=8枚刃など)を採用。
Ni基耐熱合金やAM造形材などの難削材仕上げ加工に最適で、優れた熱伝導率により抜群の耐摩耗性を発揮する。
しかも、超微粒CBN(粒径:数百nm)からなるバインダレスCBN焼結体を刃先に採用し、生産性向上とトータルコストを低減する。
さらに、独自の加工技術により切れ刃を多数配置した設計により、従来の工具を大幅に凌駕する加工能率を達成した。


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