三菱重工グループの三菱重工エンジニアリング（MHIENG）は、東京都交通局から日暮里・舎人ライナーの新型車両、12編成（60両）を受注した。
快適性を追求した次世代の通勤用車両シートG-Fitを用いた次世代型ロングシートの採用などにより、輸送力を高めたAGT（Automated Guideway Transit＝自動案内軌条式輸送システム）車両で、朝夕を中心とする混雑の緩和等に貢献する。

日暮里・舎人ライナーは、東京都が2008年に開業した公共交通機関。日暮里駅（東京都荒川区）から見沼代親水公園駅（東京都足立区）までの13駅（約10km）を結ぶ、新たな移動手段として開業以来、地域住民の重要な　交通インフラを担っている。
近年、沿線の発展に伴い、通勤・通学などの目的で都心と往復する利用者が堅調に増え、混雑の緩和が求められてきたことから、同社が2015年度と2019年度に納入した330形車両では、シート配列をロングシート化して大幅な輸送のアップをはかるとともにオールダブルスキンアルミ構体を採用。また、台車に採用したボギー台車T-smover（軽量、高耐久性、低振動、低騒音、メンテナンスの容易性を備えた台車）は、軽量で耐久性に優れ低振動・低騒音でメンテナンスも容易であり、混雑緩和に寄与してきた。同社は今回の受注で、さらに朝夕の混雑緩和に貢献していく。

三菱重工エンジニアリングは、2018年に三菱重工から交通システム事業を引き継ぎ、国内だけでなく米国・アジア・中東の主要ハブ空港なども含め、500両を超える豊富な新交通システムの納入実績を有している。

三菱重工エンジニアリングは、これまでの経験を活かし、東京都交通局に安心・安全で快適なAGT車両を順次納入していくとともに、引き続き国内外での新交通システムの提案営業を展開し、都市交通の効率化・快適化に貢献していく。